刃物とは生活必需品であるので、大抵の場合は贈るときに躊躇することはありません。
しかし、結婚のお祝いには、絶対に刃物を贈ってはいけないという人がいます。
それは、刃物は「縁を切る」ものだから、結ばれたばかりの夫婦に贈ることは、不幸を招くという理由です。
先祖が武家だったりすると、刃物は武士の切腹に通じるものだから、贈ってはいけないとされたそうです。
こうした昔ながらの考え方を、根強く持っているかたも多いと思います。

これと全く逆の意見もあります。
刃物は未来を切り開く、運命を切り開くからという良い意味で、新婚夫妻に刃物を贈る人もいます。
刃物は昔から守り刀としても身近に置かれたものであるから、お守りとしても良いという意見です。
また、包丁は毎日の食事を作るときの生活必需品であるから、贈られる方は嬉しいはずです。
地域によっては、刃物を贈る習慣のある地域もあるようです。

刃物を贈るときには、刃物厳禁と考えている人の視線を避ける必要があるかもしれません。
ともかく新婚夫妻に贈るときには、それなりに良い理由を付け、一筆添えて贈ることを考えましょう。
また、結婚から日にちを充分に置いて、刃物を贈ることも宜しいようです。